検査にはいくつかの種類がある
色素内視鏡検査
色素内視鏡検査は、病変の広がりを診るために行う検査で、胃や大腸の病変ではインジゴカルミンという薬品を、食道がんではルゴール液を散布します。
上部消化管内視鏡検査
いわゆる胃カメラと呼ばれるものであり、口や鼻から内視鏡を挿入して食道や胃、十二指腸の観察を行い、病変がないかを検査します。病変のあった部位によっては、斜視型内視鏡や側視型内視鏡というものを使って検査していきます。
超音波内視鏡検査
超音波内視鏡検査には2種類あり、内視鏡の先端に超音波端子を着けたものと細径プローブを鉗子口からいれるものがあります。早期がんに対して壁深速度を把握するために行う検査となります。
小腸内視鏡検査
今までは困難だった小腸内への内視鏡の挿入が、ダブルバルーン方式小腸内視鏡の開発によって可能となりました。これにより、生検による組織診断や内視鏡治療ができるようになりました。
大腸内視鏡検査
大腸カメラ検査と呼ばれるもので、長さは大きく分けて3種類あります。大腸全体を観察できる長尺のものから、S状結腸までを観察する短いもの、そして中間のものの3種類です。最近ではズーム機能がついたものが開発され、病変に対して微細構造の観察ができるようになりました。大腸壁は薄くできており、大腸は屈曲が他の腸よりも強いので、大腸内視鏡検査は胃カメラよりも挿入技術が必要とされます。
拡大内視鏡検査
内視鏡検査の際に、腫瘍や消化管粘膜の性状を確認するために100倍の拡大観察を行うことができるもので、これを使用することで表面構造の観察が可能となり診断の精度を上げることができます。大腸のポリープはがん化になる腺腫性ポリープの可能性もあるため、この拡大内視鏡検査を行うことで表面構造を拡大して観察し、早期発見につなげることができます。
腹腔鏡検査
腹腔鏡検査は肝疾患の診断のために行う検査です。肝臓や胆のうの前面を観察します。病変部分を直接観察しながら肝生検を行うことになるため、見ることのできない可視範囲外の肝病変の診断については、他の検査との総合判断が必要になってきます。
カプセル内視鏡検査
内服薬くらいの大きさのカプセルの中にレンズや電池が内蔵されているもので、患者さんに内服してもらった後に腸の中を一定時間ごとに撮影していきます。カプセル内視鏡はディスポーザブルとなります。患者さんにとって苦痛の少ない検査であることが特徴として挙げられます。また、検査する人によっては小腸をすべて観察することが可能です。